後半


●第4日 1998年5月2日(日) 雨
 朝6時30分、開門と同時にホテルを出発。明日は天気が崩れると朝の天気予報でいっていた。なんとか今日中に一気に箱根山を越えたいものだが、江戸時代の人でも大変だったらしい。
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 雨が降って来たので雑貨屋で傘を買う。黒い傘と赤い傘があった、人目に付くように赤い傘を買う。道は箱根にかかり、上り坂はどんどん急になっていく。朝9時、畑宿通過。ここからが最難関、上り階段が一番キツイ。雨は降ったりやんだり。
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第10宿・箱根(神奈川県箱根町)
 午前10時25分、箱根を通過。このペースで行けば、午後には三島に到着出来るだろう。と思ってすぐに、どしゃ降りの雨、芦ノ湖はモヤの中。遊覧船は波荒く欠航中。
(雨に煙る芦ノ湖)
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 午前11時35分、箱根峠は深い霧の中。進むべき道が分からない、さらに行き交う車から私が見えないので大変危険。大ショックだがここで断念。箱根峠のファミリーマートからタクシーを呼んで、三島まで移動。
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第11宿・三島(静岡県三島市)
 昼12時25分、三島(日本橋より112.4km)に到着。ふもとまで降りてくると雨は降っているが明るい、振り返る箱根山は雲の中。ショックで写真を取り忘れる。三島名物うなぎの”うなよし”でお昼を食べる。1時20分、再出発。
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第12宿・沼津(静岡県沼津市)
 午後2時40分、沼津(日本橋より118.3km)に到着。3時、”沼津ホテル”にチェックイン。一泊6300円。本日の歩行距離25km、タクシー走行距離12.3km。夜は市場にお刺し身を食べに行く。
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●第5日 5月3日(祝) 雨
 朝6時30分、豪雨と強風で出発出来ない。部屋の窓から、恨めしく外を眺める。朝7時45分、雨が小振りになったので出発、天気予報は徐々に回復の予想。傘を差しながら歩く。
第13宿・原(静岡県沼津市)
 午前9時25分、原(日本橋より124.2km)通過。晴れてさえいれば右側には雄大な富士山が眺めながら歩けるはずだが、見えなければ単調なただの道。
 午前10時55分、田子の浦の海岸に出る。海は大荒れ、雨も降り止まない。
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第14宿・吉原(静岡県富士市)
 昼12時、吉原駅前の中華屋さんで、半チャンラーメンを食べる。この辺まで来ると、ファミレスってないんですね。写真の場所は、街道で唯一左側に富士山が見える名所。すぐ先には、源平合戦のとき平家軍が水鳥の羽音に驚いて敗走したので有名な、平家越えの碑がある。が、雨は強く降り続く。
(晴れていれば道路の左側に富士山が見えるはず)
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 午後1時45分、吉原(日本橋より135.9km)通過。喫茶店でしばらく雨宿りをする。
 午後3時10分、今日のゴール。宿は旧街道沿いの”フジホワイトホテル”、無駄に歩かなくて良いのが嬉しい。夕方、雨に濡れた服の着替えを買いに行く。イトーヨカドーで、ポロシャツ1枚、Tシャツ1枚を購入。本日の歩行距離22.3km、雨のため距離伸びず。今晩のホテルは一泊6300円、パンフレットには「富士山の眺めが素晴らしい」と書いてあった‥。
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●第6日 5月4日(祝) 曇り
 朝6時、ホテル出発。曇りだが雨の心配はなし。軽量化のため、赤い傘を置いていく、ご苦労様でした。朝6時35分、富士川を渡る、川幅はこのあたりでは500mぐらいしかない。
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第15宿・蒲原(静岡県蒲原町)
 朝8時、蒲原(日本橋より147.0km)到着。広重のシリーズ中一番の傑作といわれる”蒲原・夜の雪”の碑を見る。温暖な蒲原の地で、広重がなぜ雪景色を描いたかはいまだにナゾである。絵の構図と実際の風景が似ていないところもナゾである。見て実感した。
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第16宿・由井(静岡県由比町)
 午前9時、由井(日本橋より150.9km)を通過。目の前に”東海道広重美術館”があるが今回は先を急ぐのでパス、今日は版画作り体験教室もあるらしい、やってみたいなあ。
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 午前10時15分、写真の薩た峠に到着。箱根峠に比べれば、100mの峠なんか楽勝楽勝。ここからの景色は、広重の絵とそっくりで見事。でもまだ富士山は見えません。
(旧東海道で一番の絶景でした)
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第17宿・興津(静岡県清水市)
 午前11時10分、興津(日本橋より160.0km)到着。駅前の喫茶店でカレーを食べるが、お薦めのわりにはイマイチだった。
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第18宿・江尻(静岡県清水市)
 午後1時10分、江尻(日本橋より164.1km)到着。現在の清水市です。大変疲れたので、チェックイン時間まえだが、”ホテルサンルート清水”に行く、無事部屋に入れてもらう。本日の歩行距離21.8km。ホテルは一泊6900円。
 ”追分羊かん”は江戸時代からある。ちびまるこちゃんも大好きだったそうで、店内に色紙が飾ってあった。おみあげに1本買う。
 夕食は有名な”なすび総本店”へ、まぐろの刺し身が美味かった。なすびの由来は、電波少年のなすびは関係なく、一富士二鷹三茄子からだそうだ。
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●第7日 5月5日(祝)
 朝、ホテルの窓から富士山が見えた。この旅で初めて見た富士山。「ここまで歩いて来たか、やるなあ」と励ましてくれているよう。朝5時30分、ホテル出発。途中草薙球場で、沢村栄治の銅像を見る、感激。
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第19宿・府中(静岡県静岡市)
 朝8時15分、府中(日本橋より174.6km)にゴール。現在の静岡市。札の辻でセルフ記念撮影。本日の歩行距離11km。トータル7日間の歩行距離は、162.3kmでした、お疲れ様でした。でも楽しかった、「自分の足にごくろうさま」と誉めてあげる。
(札の辻で今回はゴール)
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 朝8時50分の新幹線に乗る。7日間かけて歩いた距離を、こだま号は東京まで1時間24分。グリーン車はラクチンラクチン。「文明というのはスゴイものだ」と実感。東京駅まで迎えに来てくれた妻と、6日ぶりの再会。
 今回の旅で、京都までの1/3は歩破しました。応援してくださった皆さんありがとうございます。人間というものは励まれないと頑張れないんだなあと実感しました。

  (第一ウォーク 終わり)
[ 第二ウォークへ続く ]



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